娘達の井戸 いつも書きかけ
さつき「はづきー、ちい子と三人で海でも行かない?」
三人同意。「おっ、いいねっ。」
ちい子は三人姉妹の末っ子。はづきとさつきの同級生である。
お父ちゃんとお母ちゃんは、クリーニング屋さんをしている。
きづきとちい子 「運転は、さつきね。」
さつき「はいはい。いいですとも、いつもの事だしね。」
翌日からは大学の夏休みだ。目いっぱい遊べないはづきの事を思うと、できるだけ連れ出してあげたくなるサツキだった。
「軽自動車を調達してきたよー。友だちの車~ってか、彼氏のだけどね。」
と、はづきが海に行った時に遊べる浮き輪や飲み物まで準備してくれていた。
若い女子三人で「しゅっぱーーつ!!」
はづき 「2時間か、かかったとしても3時間もあれば着くでしょ。」
さつき 「カセットテープ持ってきてる?何もってきたぁ?」
ちい子 「やっぱヨーロッパっしょ。」
さつき 「えー、シーナイーストンかアバでしょう。」
はづき 「全部聞けるよ。46分テープでしょう?けどあたしのリクエストも聞いてよぉ。」
ノリノリのドライブ。林道のような山道が抜け道だ。この道なら早いよね。って・・あれ?
なーんでこんなところで渋滞してるかなぁ?
もうっ!!
さつきが道の様子を見に車を降りて行った。
車の離合も大変そうな場所。
軽トラックが左の側溝に脱輪していた。
さつきは車に戻ってきた。「もう、脱輪してっからさぁ、こっち動かないんだよ。」
はづきが車を降りて行った。
「山なんだから何でも使えるものあるはず。。」と言いながら、折れた木や土のう袋を見つけて、それを持って脱輪している車に向かって行った。
ついて行くと、「おいちゃん、ちょっといい?」と言って脱輪しているタイヤの下に木やら何やら入れて土のう袋を入れると、またそのおいちゃんに話す、
「ちょっと運転変わってくれる?やっていいかな?」
おいちゃんは横に乗ってるおばちゃん(多分奥さん)に、下りるように言って二人が車から下りた。
「さてと、さつきとちい子はさ、一応後ろから押してくれる?」
はづきはエンジンをかけるとヴワーンとアクセル踏んで見事に脱輪した車を元に戻した。
「よし、おいちゃん上がったからさ、早く行ってくれる?後ろは大渋滞なんよ。え?私の住所?いいよ、そんなの。無事にこの道路を走っていければそれでいいんだから。」
そう言って三人娘は車に戻り、海へと向かった。
ほどなくして眼下に海が見えて来た。
あと20分もかかんないね。
「着いた―ーーーーー!!」
ひゃほいなうら若き女性三人はビキニに着替えた。
砂浜で叫びながら遊んでいた。
台風一過の海にはサーファーもたくさんいる。
「金持ちは違うねぇ。サーフボードとかさぁ高そうだよねぇ。」
そんな話をしながら浮き輪を持って海に入って三人でチャプチャプ浮いて遊んだ。
歌を歌う。みんなで歌う歌。
やっぱアイリーンキャラでしょう!
フラッシュダンスよぉ~♡ほっほっほ♡
「ファースト ウェンゼェアナッスィング~バラショー グローウイングドリーム・・・」
フィーリング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・♪
夢が実現するような気分だ・・。未来へと道は途切れることなく続いているんだ・・。
つづく
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